
かつて、企業と学校間には就職協定なるものがありました。それが今では廃止され、多くの問題点が露出されてきています。企業側からの要請でこの就職協定が廃止された時期は、ちょうどバブル経済がはじけた頃と一致します。
以前は、就職活動が学業の妨げとならないようにという配慮から、一定の時期までは企業から学生に対しアプローチをしないという約束事がありました。この約束事が就職協定だったわけです。とはいっても、協定破りはいつの世にもあるわけで、中には他社に先駆けて優秀な学生を確保するために、密かにアプローチを仕掛けてくる企業もありました。いわゆる青田買いと呼ばれた行為です。
余談になりますが、不動産業界では未完成の物件を取引する先物売買といった意味合いで、新築未完成の建物を購入することを「青田買い」といいます。同じように、売る側の立場からは「もみ売り」ともいいます。つまり、まだ稲の実っていない田んぼの状態で売買することで、立派に稲穂が実った状態を想像しての商いということです。
就職協定が廃止されたということは、それまで時期を待って就職活動を行っていた状態から一転し、早い時期から就活ができるということになります。ということは、就職活動の期間が長くなるということでもあります。これは、学生にとって、決して歓迎すべき事ではないかもしれません。早期化し長期化するということは、大学生活を送る上で大きな負担となるからです。学業より就活が優先されてしまうと、大事な授業を犠牲にしなければならない状況が生まれてしまいます。
とくに事務系の職種にあっては、大学3年生になってすぐに就職活動を始めることが多く、これは学業に大きな影響を与えてしまいます。一般的に多くの大学では、大学1 年生や2年生では、一般教養の授業が中心のカリキュラムです。3年生になってようやく専門分野の授業が多くなってきますから、その3年生になった大事な時期を就職活動に費やすということになります。
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